ミシマ青空通信 №38
七十二候の一つで、『うめのみきばむ』と読みます。『芒種』の末候で 6/16~6/20頃に当たります。葉にまぎれて目立たなかった梅の実が、黄色く色づき始める頃です。梅は奈良時代に薬用植物として中国から伝わったようですが、その実は利用価値がとても高く、梅酒用には青くて固い梅、梅干し用には熟した梅が最適とされ、特に梅干しはクエン酸が豊富で疲労回復や食欲増進の作用があり殺菌作用も強いことから、免疫力が落ち、食中毒が気になるこの時季の強い味方です。 4月7日に発令された政府の緊急事態宣言は、5月25日をもって全ての都道府県で解除されました。その後東京では、再び一日当たりの新たな感染者数が増加したことにより、6月2日夜、独自に東京アラートが発令されましたが、本日ようやく解除される見通しのようです。この間、さまざまな分野で難儀を強いられ、苦しい思いをされた方が数多くおられます。特に、不幸にして犠牲になられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。さらには、先の見えない状況の中、懸命に感染者の看護を続けられている医療従事者の皆様には、敬意を表するとともに深く感謝申し上げたいと思います。医療従事者の方々に対しましては、各方面からさまざまな感謝の気持ちが届けられているようですが、5月29日、航空自衛隊のブルーインパルス6機が東京の都心上空で編隊飛行を行い、束の間ではありましたが皆さんを勇気づけたようです。さらには、6月1日夜、全国の有志の花火業者により、コロナ終息を願い一斉に花火が打ち上げられました。打ち上げに際しては、会場に人が密集しないよう日時や場所は事前告知せず、サプライズで実施したようです。 このように、これまでの常識では考えられないような、利害を超えたさまざまなことが次々に実行されています。まだ終わった訳ではありませんが、コロナのもたらしたもの、コロナの後に残るものは、いったい何なのでしょうか。政府の専門家会議が例示した『新しい生活様式』の内容とは別に、個人的には、かつて漫画家の手塚治虫さんが描いた『鉄腕アトム』の世界が、急速に現実化するのではないかという予感がいたします。さらに内容は違いますが、これまで海外では特異な評価をされてきた、日本人のマスク着用やお辞儀による挨拶などが見直されてきたことは、歓迎すべきことのように思います。 コロナの次は熱中症です。例年通り、慎重すぎるくらいの対策を心掛けましょう。 首都圏営業部 新井山 勲
2020,06,11