ミシマ青空通信

ミシマ青空通信 №37

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七十二候の一つで、みみずいずると読みます。立夏の次候で 5/105/14頃に当たります。気温が下がり冬眠状態になったミミズが活動を始める頃です。一日に自分の体重ほどの土を食べ、窒素やリンを含む栄養豊富なフンを排泄しながら土の中を活発に移動するミミズは、「自然の鍬 (くわ)」とも呼ばれ、田畑の通気性や水はけ改善に大きく貢献しています。また、数百とも数千とも言われる天然種とは別に、日本独自に開発された、血栓溶解酵素を含むミミズなどもいるようです。

 

  明るい話題が少ない中、タイの有名なリゾート地として知られるプーケットの砂浜で、世界最大級のウミガメオサガメの巣穴が、11ヶ所も見つかったというニュースがありました。オサガメは、大きなものは体長2メートル近くになり、体重も900kgを超えるものもあります。近年、餌のクラゲと間違えて漂流するビニール袋やプラスチックごみを食べる事故が問題になっていますが、ウイルスの感染拡大による観光客激減により、産卵地の環境が改善された結果なのでしょうか、11ヶ所は過去20年間で最多ということです。さらに、タイの沖合では30頭ほどのジュゴンの群れも確認されました。ジュゴンは体長3メートルほどで、主に海草を食べ、人魚のモデルとしても有名ですが、乱獲などにより、オサガメ同様、絶滅危惧種に指定されています。これらオサガメジュゴンの生態は、あたかも人間の身勝手を戒めているようにも感じられます。コロナ後の新しい生活様式が取り沙汰される中、このような自然環境の問題にも、あらためて目を向けるべき時なのかもしれません。地域によっては、緊急事態宣言が解除になります。一刻も早く経済活動が再開されることは喜ぶべきことですが、第二波の脅威も視野に入れておきたいところです。第二波・第三波のウイルスは、より強力に進化し、死亡率が高まるとの指摘もあります。スペイン風邪との比較が妥当かどうかはわかりませんが、地球規模での終息が確認されるまでは、安易に油断すべきではないようにも思います。過去の教訓を無にしない為にも、あらためて気を引き締めたいものです。とはいえ、個人的には、ゴールデンウィーク明けから約2週間になる今月20日以降の状況が一応の目安になるのでは、と期待しているところではあります。いずれにしましても、気を抜くことなく、ゴールが近いことを信じてもう少し頑張りましょう。

                    首都圏営業部  新井山 勲 

2020,05,14